③真夏の午後の紅茶ゼリー
昔のブログを加筆修正して載せます
「真夏の午後の紅茶ゼリー」【2007年9月17日 記】
1994年の話。
あの夏も猛暑だった。
木造で築10年ぐらい、家賃35,000円前後のアパートに住んでいた。
当時の地方のアパートとしてはごく普通のアパートだ。
あの日、私はラーメン屋で深夜までバイトをしていた。
帰り道にコンビニで「午後の紅茶」の大きいペットボトルと、
その他食料を買って帰宅。
食事をしながら、テレビを見ながら、ペットボトルの約1/4程度を飲んだ。
そして、空が明るくなり始めた頃、枕元にそのペットボトルを置いて眠りに就いた。
寝る頃はまだ少し涼しいものの、数時間もしないうちに太陽が昇ってくる。
当然気温は急上昇。
暑い。
当時はまだほとんどのアパートにエアコンなど無い時代。
すぐに寝苦しい夜、いや朝がやってくる。
目覚ましなど必要ない。
暑くて勝手に目が覚めてしまう。
大量の寝汗をかいているので、寝起きの時にはそれ相応の水分が必要となる。
だから、枕元に飲み物を置いておくわけだ。
最悪の寝起き。
眠たい目をこすりながら、
早速、約3/4近く残っているペットボトルに手を伸ばす。
まだ午前だけど「午後の紅茶」を飲み干そうとしたところ、
飲み口からは何故か5、6滴しか流れてこない。
確かに3/4は残っていたはずだ。
そして、前歯に何かが止まる感触・・・。
ゼリー化?ヨーグルト化?した「午後の紅茶」が俺の前歯で止まっている。
ナイス ディフェンス 俺の前歯。
要するに、キンキンに凍らしたドリンクを飲む時、液体だけが流れ込み、
凍ったドリンクが前歯に止まる感じと同じ感覚。
急いでベランダに走り、2階から毒霧のように液体を屋外に吐き捨てた。
ゼリー化したヤツを母親の胎内のようにやさしく包み込んでいた液体を飲み込むワケに
はいかない!
猛暑、常温放置、乳脂肪成分?
様々な悪条件が重なったとはいえ、
「午後の紅茶」がたった一晩でゼリー化してしまった。
恐るべき化学反応。
理科の先生も、お父さんもお母さんも、
メーカーのキ○ンさんも
誰も教えてくれなかった。
ミルクティーが一晩でゼリー化するなんて・・・。
あれ以来、
ミルクティーが嫌いになった。
「午後の紅茶」を見ると、
あの夏を思い出す。